過去の展示
2025.06.10(火) - 06.15(日)
吉尾大輔 個展『深緑 -NOTO ISIKAWA- 』
吉尾 大輔
昨年開催された能登半島地震チャリティー展『shinryoku -NOTO-』をもとに、写真家・吉尾大輔が再び石川県の自然に向き合った新作写真展『深緑』を開催します。
地震による傷跡が今なお残る能登半島ですが、自然は静かに、確実に再生への歩みを進めています。本展では、その過程で見られる深く鮮やかな緑をテーマとし、豊かな生命力に満ちた石川の自然の姿をとらえました。
吉尾の視線は、緑の濃淡が織りなす静かな風景や、生命力あふれる植物たちの姿を、繊細に、そして鮮烈に切り取っています。作品のほとんどが緑色に染まった独特な世界観のなかで、能登・石川という土地の美しさ、儚さ、そして再生への希望が鑑賞者の心に深く響きます。
金沢生まれの吉尾が、自らの原点ともいえる土地の魅力を改めて問い直しながら描き出した『深緑』。本展の売上の一部は、能登半島地震の復興支援に寄付されます。深緑の世界に浸りながら、静かに息づく石川の自然の美しさに、ぜひ触れてみてください。
2025.05.20(火) - 06.08(日)
EE展 × 手紙を書くためのカフェ
IRIS GALLERYオーナー 山中 夏歩
EE展
Encapsulating Encounters(出会いを閉じ込める)
2025年2月より、IRIS GALLERYでは常設のミニイベントとして、
さまざまな角度から写真の魅力を楽しむ取り組みを行ってまいりました。
そのひとつである “Encapsulating Encounters(出会いを閉じ込める)” は、ご来場いただいた皆さまに、写ルンですを手に、IRIS GALLERY周辺を自由に撮影していただく企画です。
今回は、その企画で生まれた写真たちを展示いたします。
プロの写真家から、普段日常でカメラを手にしない方まで。
肩の力を抜いて、思い思いにシャッターを切ったその視線には、
いつもとは少し違う、やわらかな世界の捉え方が映し出されています。
ぜひIRIS GALLERYにて、ささやかな“出会い”の数々をご覧ください。
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IRIS GALLERY ミニイベント
「手紙を書くためのカフェ」
みなさんは、最近いつ手紙を書きましたか?
手書きの手紙って、やっぱりいつも嬉しいものです。
丁寧に綴られた言葉、選ばれた便箋や切手、届けられた日の小さなときめき。
何度も読み返したくなるような、大切な記憶になります。
最近、カメラマンの方やファンの方からお手紙をいただく機会がありました。
IRIS GALLERYオーナーの私(山中)自身、とても嬉しくて心があたたかくなりました。
それと同時に、自分から手紙を書く時間はなかなか作れていなかったな、と気づいたのです。
「忙しいから」とつい後回しにしてしまいがちだけれど、
“あえて手紙を書く時間”があったなら、きっと誰かを想うひとときになるのではと思いました。
そんな思いから、IRIS GALLERY内に
「手紙を書くためのカフェ」をミニイベントとして常設いたします。
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ご利用方法
① スタッフに「手紙を書くためのカフェに参加します」とお声がけください。
② 無料でホットコーヒーまたはホットティーをお選びいただけます。
③ お好きな便箋・封筒・切手をお選びください。
④ ゆったりとお茶を楽しみながら、手紙を自由に綴ってください。
⑤ お気に入りの“届けたい写真”をIRIS GALLERY公式LINEに、ご自身のお名前と合わせてお送りください。
⑥ 書き終えた手紙は、便箋を折ってシールで留め、封筒に入れてください。
※封筒には切手を貼り、宛先とご自身のお名前をお書きください。
※あとから写真を同封するため、封筒は封をせずにお渡しください。
※お手紙の内容は誰にも見られませんので、ご安心ください。
⑦ 最後に、お好きな文香(ふみこう)を封筒の中に入れて香りを添えましょう。
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写真と手紙のコラボレーション
このカフェでは、”手紙と一緒に写真を届ける”ことができます。
カメラやスマートフォンで撮った、何気ない日常の一枚。
誰かに伝えたい風景、思い出、自分の大切な写真や、贈る気持ち。
言葉だけでは届かない温度を、 写真がそっと添えてくれます。
L判サイズに丁寧にプリントしたお写真を、あなたの手紙と一緒に封筒へ。
「言葉と写真、ふたつのかたちで大切な気持ちを届ける」 ちょっと特別な体験をお楽しみください。
※受付は毎日営業終了2時間前までとなります。
※発送は毎週【火・木・土】に行います。
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料金:3,500円(税込3,850円)
(便箋・封筒・切手・文香・お茶代・L判印刷・郵送手数料すべて込み)
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ふだん言葉にできなかった気持ちを、
一枚の写真と一通の手紙に込めて、大切な誰かに届けてみませんか?
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
2025.04.15(火) - 04.27(日)
第三回 季節の公募展「春旬」募集開始のお知らせ 2025年4月6日 20:00 〆切
春の訪れ、生命が芽吹く季節がやってきます。
皆さまが感じる春をテーマにした写真公募展「春旬(しゅんしゅん)」を開催いたします。
やわらかな陽光に包まれる花々、新緑のきらめき、そよ風に舞う花びら、心弾む街の景色、春ならではの出会いや別れの瞬間など。
移りゆく季節のなかで、あなたが感じた「春の旬(しゅん)」を写真に込めてみませんか。
ポートレート、風景、スナップ、ジャンルを問わず、幅広い作品のご応募をお待ちしております。皆さまが捉えた春の彩りを楽しみにしています。
募集要項
* テーマ:「春旬」
* 応募ジャンル:写真ジャンル不問
* 応募期間:2025年2月01日 ~ 2025年4月6日 20:00 〆切
* 展示期間:2025年4月15日(火)~ 2025年4月27日(日) 月曜休
* 応募方法:IRIS GALLERY SHOPでチケットご購入後注文番号を入力してフォームへ回答
* 展示作品サイズ:名刺サイズ(55mm×91mm)
* 応募点数:無制限
チケットの購入はこちら→IRIS GALLERY SHOP
2025.03.04(火) - 04.13(日)
Permanent Exhibition『Fragmented Vision』
IRIS GALLERYオーナー 山中 夏歩
Fragmented Vision
(断片化された視点)
本展では、被写体の一部分にフォーカスし、独自の視点で切り取った作品を展示します。多様な被写体をあえて細部に迫ることで、普段は見過ごしてしまう形や色彩の美しさを新たに浮かびあがらせます。
視線を向けられることを生業としてきた10年間、私はカメラの前に立つことで、写真が生まれる無数の瞬間を見つめてきました。
写真を「撮られる側」として過ごす中で、ただシャッターを待つのではなく、撮影者がどこに視線を向け、何を切り取ろうとしているのかを感じ取るようになりました。
同じ場所に立っていても、見る人ごとに異なる写真が生まれることに気づいたとき、私の中に「撮る」という行為への興味が芽生えました。
そして、その経験を通じて、私は単に被写体全体をとらえるのではなく、「視線が生まれる場所」そのものに意識を向けるようになったのです。
カメラを手にし、旅先でのスナップを「OMIYAGE」シリーズとして記録してきた中でも、私の関心は常に「視線」そのものにありました。
今回の「Fragmented Vision」シリーズは、その延長線上に位置しています。被写体の全体像を捉えるのではなく、あえて細部だけを抽出することで、その瞬間、私がどこにフォーカスしていたのかが純粋な形で浮かび上がります。
目の前の光景が視覚的な記憶として封じ込められる感覚には、撮影者がどこに焦点を合わせ、何を感じていたのかがそのまま映し出されています。
また、鮮やかな色彩や抽象的なフォルムは、単なる視覚的な心地よさを超えて、見る人に新たな発見をもたらします。何気ない一部の切り取りが、まったく別のものに見えたり、意図しなかった感情を呼び起こしたりする。被写体の形や意味から解放されたとき、私たちは純粋に「見る」ことそのものと向き合えるのではないでしょうか。
本展は、私が設立したギャラリーの常設展示として、時とともに作品を入れ替えながら変化していきます。時間の経過とともに視点が変わるように、展示もまた、常に新たな姿を見せ続ける。変化し続ける視線の断片を、ぜひその目で確かめていただければ幸いです。
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常設展示・フォトブックライブラリーに加え、新たにミニイベントが常設されることになりました!
ご来場のたびに、写真を通じたさまざまな体験をお楽しみいただけます。ぜひお気軽にお立ち寄りください。
2025.02.11(火) - 02.16(日)
コレクション展示『Breathe in the dust』
IRIS GALLERY ディレクター 小林ちひろ (写真: 鈴木達朗)
IRIS GALLERY ディレクター小林ちひろのコレクション作品から展示いたします。
2022年の冬、川崎の工場地帯。フラッシュが焚かれるたびに煌めくその光景は、雪のように見えるものの、実際にはすべてが工場から排出された塵であることが暴かれます。
その美しさの背後には、環境汚染という現実があります。工業化によってもたらされた汚染物質が、まるで自然の美しさのように煌めくその瞬間に、何とも皮肉な対比を感じずにはいられません。
鈴木達朗は、2008年頃に写真を始めた際、この場所に何度も足を運びました。川崎の工場地帯は、彼の写真家としての原点の一つです。
そして、2022年にZINE Tokyo Streetという大きなプロジェクトを終えた後、再びこの地に戻り、ストリートスナップで培った視点で、新たに光景を切り取ります。
2025.01.28(火) - 02.09(日)
第二回 季節の公募展「冬語」募集開始のお知らせ 2025年1月13日 20:00 〆切
厳かな静けさと美しさを纏う冬が、私たちのもとにやってきます。
皆さまが感じる冬の季節をテーマにした写真公募展「冬語(とうご)」を開催いたします。
ふわりと落ちる雪、朝日にきらめく霜柱、雪原の足跡、冬霞む街並み、寒さの中でふと感じる温もりのひとときなど。
あなたの視点で語る「冬」の物語をお聞かせください。
ポートレート、風景、スナップ、写真のジャンル問わず、幅広い作品のご応募お待ちしております。皆さまの視点で切り取られた作品をお待ちしております。
あなたの一枚が、冬の魅力を伝える特別な作品として展示されることを楽しみにしています。
募集要項
* テーマ:「冬語」
* 応募ジャンル:写真ジャンル不問
* 応募期間:2024年12月12日 ~ 2025年1月13日 20:00 〆切
* 展示期間:2025年1月28日(火)~ 2022年2月9日(日) 月曜休
* 応募方法:IRIS GALLERY SHOPでチケットご購入後注文番号を入力してフォームへ回答
* 展示作品サイズ:名刺サイズ(55mm×91mm)
* 応募点数:1人5点まで
チケットの購入はこちら→IRIS GALLERY SHOP
2024.12.17(火) - 12.29(日)
吉池巨成 個展 「REVISION」Kyosei Yoshiike Solo exhibition
吉池巨成
吉池巨成は今年、LensCulture Critic’s Choice 2024に選出もされた新進気鋭の作家です。
彼が発表したSALVAGEのシリーズは細胞分裂を繰り返すように変化する東京に対し、その都市に生きる自身の記憶を補完するような作品です。
彼は、都市は記憶を持つことを放棄したようだと話し、風景がなくなることは、それに結びついた記憶と感情の接点を失うことだとも述べています。その”接点”が記憶の深層に失われていくイメージを深海に擬え、彼は彼自身の”記憶”を撮影と現像を通じて、引き揚げ(Salvage)ます。 しかし、その行為の結果、イメージは私たちの記憶に強く干渉し、非可逆的な作用を引き起こしさせかねません。
記憶についてリサ・ジェノヴァ博士は''覚えていることと、忘れていることの総計が記憶’’。また、''私たちは簡単に記憶を書き換える’’とも語ります。DMの写真は、かつて川本源司郎氏が銀座に有した丸源15ビルです。鑑賞者は作品を目前にし、実際には見たことのない東京のイメージが記憶として根付いていきます。
2024.12.03(火) - 12.15(日)
第一回 季節の公募展「凛秋」募集開始のお知らせ
季節の公募展『凜秋』
凛とした秋の終わり、 冬の始まりの季節が訪れました。
皆さまが感じる秋の季節をテーマにした写真公募展「凜秋」 を開催いたします。
本展では、ご応募いただいた40名のカメラマンによる作品を展示しております。それぞれの視点で切り取られた秋の情景をご堪能ください。
また、ぜひお気に入りのお写真を1枚お選びいただき、番号でご投票ください。最も投票数が多かったカメラマンには、IRIS GALLERY公式ホームページにてインタビュー記事を掲載し、その想いを深く掘り下げてご紹介いたします。
カメラマン名を確認されたい場合、投票後にはリストをお渡しできますのでレジスタッフまでお声掛けください。
深まる秋の趣を感じる写真展「凜秋」をゆっくりとお楽しみください。
2024.11.19(火) - 11.24(日)
高橋伸哉 個展「逢峰」Shinya Takahashi Solo exhibition
高橋 伸哉
高橋伸哉は、世界を旅しながらポートレートやスナップ写真を撮り続ける写真作家です。
彼の作品には、旅先での偶然の瞬間や人々の営みが深く刻まれています。
本展は、トルコとモンゴルへの旅から帰国した直後に開催され、展覧会のタイトル「逢峰」(ほうほう)は、トルコのことわざ「dağ dağa kavuşmaz insan insana kavuşur」(山は山と巡り合うことはないが、人は人と巡り合う)に着想を得ています。
山の頂(峰)に立つような「最上の瞬間」をイメージさせ、旅を通じて得られた特別な出会いや人との繋がり、そして人生における貴重な巡り合わせを表現しています。
2024.10.31(木) - 11.17(日)
鈴木達朗 個展 「濤声 -The Sound of Waves」
鈴木 達朗
<ご好評により会期を11/10(日)から11/17(日)まで延長いたします>
鈴木達朗 個展 『濤声 -The Sound of Waves』
大手企業の会社員であった鈴木達朗は2008年に43歳でストリート写真を撮り始めました。国外の数々のコンテストで華々しい活躍を見せ、2013年にPhotoVogueではグランプリを受賞します。その翌年、会社を退職し、写真だけに打ち込むようになります。彼は東京(主に渋谷)をパーソナルドキュメントとして撮影を続け、2020年「軋轢」をテーマに写真集『Friction\Tokyo Street』をドイツSteidl社より発表します。コロナ禍の混乱を経た矢先、親しい友人の逝去によって、彼は水を撮り始めました。”生命”を見い出し、身の回りの水、川、海を執拗に撮影を重ねていく内に、イメージは次第に鮮烈に変容していきました。『濤声』は哀悼や生への賛美、彼の根幹にあるパンク・ロックの精神性が複雑に関わり合い、大きな畝りとなり、押し寄せてくるような作品群です。とどまるところを知らない水や音楽の流れのような鈴木達朗の新しいパーソナルドキュメントをここにご覧いただけます。